シミには色々な種類があり、治療方法もシミの種類によって異なります。そのため、シミの種類を正確に診断し、適切な治療法を選択することが大切です。
また、顔のシミと間違えやすい皮膚癌(メラノーマ、基底細胞癌など)もありますので、形がいびつであったり、色むらがあったり、急に大きくなる場合は、「ダーモスコピー」という特殊な拡大鏡による早期診断および早期治療が大切です。
主なしみの種類
雀卵斑(じゃくらんはん)通称:そばかす
遺伝である場合が多く、3歳頃から頬、首、腕などの紫外線が当たりやすい部位に、直径3mm程度の丸いシミが多発するようになり、特に紫外線の強い夏に悪化する傾向があります。
紫外線対策が重要で、ハイドロキノン・トレチノインなどの外用やトラネキサム酸・ビタミンCなどの内服が有効です。
肝斑(かんぱん)
30歳以降の女性に生じやすく、頬を中心に対称性にみられるシミです。
シミの境界はぼんやりとしており、比較的広範囲に現れます。額や口の周りに広がることもあります。紫外線により夏に悪化し、冬に軽減します。また、妊娠をきっかけに発症することもあります(妊娠性肝斑)。妊娠性の場合は分娩後数ヶ月で軽快します。
紫外線対策が重要で、ハイドロキノン・トレチノインなどの外用やトラネキサム酸・ビタミンCなどの内服が有効です。一般的なレーザー治療は色素の増強を生じるため注意が必要です。
老人性色素斑、同義語:日光黒子(にっこうこくし)
中年以降の男女に生じます。主に顔や腕、手の甲など紫外線があたりやすい部位にできます。薄い茶色で境界がはっきりとした円形のシミです。
紫外線対策が重要で、ハイドロキノン・トレチノインなどの外用やトラネキサム酸・ビタミンCなどの内服が有効です。
炎症性色素沈着
ニキビや肌荒れ、傷、やけどなど、皮膚に炎症を起こした後に残るシミです。
ハイドロキノン・トレチノインなどの外用やビタミンCの内服などが有効です。
当院では、トラネキサム酸・ビタミンCなどの内服療法と、美白剤であるハイドロキノンやトレチノインの外用薬による治療を行っております。
ハイドロキノン(自費診療)
ハイドロキノンは、シミの原因となるメラニン色素の産生を抑え、シミを薄くします。また、これからできるシミを予防する効果もあります。
ハイドロキノンの適応疾患
肝斑、老人性色素斑、雀卵斑(そばかす)、炎症後色素沈着などの皮膚の浅い層にあるシミに効果があります。
ハイドロキノンの使い方
毎晩(1日1回)、洗顔してスキンケア(化粧水・乳液)を行なってください。シミの部位に、ハイドロキノンを綿棒で塗布してください。外出する際は、日焼け止めクリームを上から重ね塗りしてください。
ハイドロキノンの使用上の注意点
トレチノイン(自費診療)
トレチノインはビタミンA(レチノール)の誘導体で、米国ではシミやニキビの治療薬として認可されており、また皮膚の若返り薬として処方されています。
トレチノインは、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、メラニンの排出を促します。シミの色が薄くなるとともに、小じわなどの改善にも効果が期待できる外用薬になります。
レチノールは、市販の化粧品にも含まれていますが、クリニックのトレチノインの約100分の1程度の生理活性です。生理活性の高いトレチノインは、医師の処方薬となります。
トレチノインの適応疾患
トレチノインの使い方
毎晩(1日1回)、洗顔してスキンケア(化粧水・乳液)を行なってください。10分ほどおいてから、シミの部位にトレチノインを綿棒で塗布してください。外出する際は、日焼け止めクリームを上から重ね塗りしてください。
トレチノインの使用上の注意点
トレチノイン・ハイドロキノン併用療法(自費診療)
2剤を併用することで、シミや色素沈着に対する治療効果が更に高まります。
併用する場合は、トレチノインクリームが乾いてからシミの部位にハイドロキノンを指で広めに重ね塗りしてください。保湿と紫外線対策をしっかりと行なってください。
当院では、レーザー装置を設置しておりません。そのため、レーザー治療が適するシミに対しては、適切な治療法の説明と治療可能な医療機関へのご案内をさせていただきます。ご了承ください。
診察料
初診の場合 | 3,300円(税込) |
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再診の場合 | 1,650円(税込) |
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薬の価格
ハイドロキノン5g (4%ハイドロキノン配合) |
2,300円(税込) |
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0.05%トレチノインクリーム 5g | 3,200円(税込) |
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